「子ども学級(学校)に何を求めてやってくるのか?」



 ゴールデンウイーク終盤。この時期は学校にちょっと疲れが見え始める生徒が「5月病」を発症する時期です。先日,4月28日(水)の第2回「教師による教師のための『勇気づけ会議』で「子どもは学級(学校)に何を求めてやってくるのか?」。というテーマが出されて話合いましたが,「5月病」も含めてこのことを考えてみましょう。


「子どもは学級(学校)に何を求めてやってくるのか?」
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(先生方それぞれに,)「やさしさ」「学力」「ふれあい」「あそび」「楽しさ」「仲間」「部活」などなど
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「では,この中で特に学校(教師)が最も強く求める傾向にあるものは何でしょうか?」
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(先生方全員)「学力」(笑)
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「では,子どもが最も強く求める傾向にあるものは何だと先生方は感じていますか?」
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(先生方それぞれに,)「……」「ふれあい?」「仲間?」
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<ここで,「和 その6」を参考に!>
人間のもっとも根源的な欲求はなんでしょう?→それは,『所属の欲求』だと考えます。
したがって,クラスのすべての子どもは,「クラスの中に自分の居場所を確保する」ことを目標にして行動しています。つまり,『所属感』を求めて行動するということです。
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つまり,「勉強」「遊び」「部活」「仲間」等々,いろんな表現の仕方はあるけれども,
まとめてみると,
「いろんな状況の中で,「自分自身の居場所を確保し自分の存在を確かめる」ために学校に来るのだ。」(=『所属感』と言い表わすことにします)と考えてみてはどうでしょう。
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ひるがえって,「5月病」にかかってしまう子どもを考えてみると,
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4月の新学年のスタートの段階で,学級への「勉強」「遊び」「仲間」等『所属感』がもてずに,他との「つながり」を思うようにできなかった子どもたちが多いようです。
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したがって,この時期に学活の時間等で,所属感が味わえて,他とのつながりのもてる
「とびっきりの楽しい活動」を企画してみてはどうでしょうか(^^)


「『所属感』を味わえる時とそのための具体的な活動」

「子どもは学級(学校)に何を求めてやってくるのか?」,それは
「いろんな状況の中で,「自分自身の居場所を確保し自分の存在を確かめる」ために学校に来るのだ。」(=『所属感』を味わうためだ!)
までが前回でした。
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では,「『所属感』を味わえる時とは,どんなときでしょう」
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「それは,それぞれの状況の中で,自分を認めてくれる他者がいる時やあえて認められなくても,自分は自分のままでいいのだという感情をもつ時(すなわち『自己受容』)です。」
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よく,学級活動で
「一人一役」をというシステムを使って,「自分の居場所づくりや自己存在感をもたせましょう」という取組をみますね。
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これは,これで大切なことです。
ただ,きっと先生方も経験があるかもせいれませんが,これだけでは「居場所づくり」や「所属感」「自己存在感」を十分もたせるには至らないようです。
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なぜか?
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それは,人に認めてもらいたいという「承認の欲求」があるからです。(一人一役の場合は「貢献」したという実感といっていいかもしれません。)
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では,どうすればいいか。
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それは,
「学級の子ども同士が,お互いに感謝しあったり,自分の頑張ったことを述べてそのことについて学級のみんなが褒め言葉をのべたりするような機会をもつことです。」
「しかも,できれば,それを日常的に行っていくことです。」
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この活動を『コンプリメントと感謝の言葉』といいます。
(『コンプリメントと感謝の言葉』の詳細を,5/12(水,19:00~)の「教師による教師のための勇気づけ会議」で実際に実践練習する予定です。一般によくみかける「よかった探し」や「長所を探そう」などとは違って,ちょっとしたコツがあります。実際に参加されて体験されてみませんか。)