教師による教師のための「勇気づけ会議」は次のような流れで進みます!

第一部 学級づくりや生徒指導等のどんな側面に関することでも自由に話合う
または,学級で使えるエクササイズの紹介等……20分


第二部 勇気づけ会議(クラスでの特定の問題や生徒の助けとなるよう,問題解決のステップをたどって実施する)……30分
1 一人の教師が,ボランティアの教師として教室で抱えている現実の問題を自発的に報告し,分かち合う。

2 別の教師がファシリテーターとなり,次の14の段階的アプローチを用いる。
(1)  ボランティアの教師に,ファシリテーターの隣に座ってもらい「問題解決ステップ」を説明する。

(2)  ボランティア教師が初参加なら歓迎し,紹介する。用紙にボランティアの教師の名前,担当学年,クラスの生徒数を書く。さらに,課題を抱える生徒の名前,年齢等を書く。

(3)  問題を短く要約(一語か一文での見出しの形で)してもらう。グループのメンバーに,以前同じような問題を経験した人がいたら,手を挙げてもらう。

(4)  その状況をロールプレイで再現できるように,その問題が起った時のことを,詳細な対話形式で説明してもらう。
   

(5)  教師に質問する。「どのように感じましたか」(誤った目的チャートの第二欄を参照。ふさわしい感情のグループを選ぶ)グループのメンバーに質問する。

(6)  表現された感情に基づいて,「誤った目的チャート」を用いて,生徒の誤った目的を推測する。
   
(7) 教師に質問する。「より効果的な他の方法を試してみるつもりはありますか」
   →「はい」の場合はeに進む。「いいえ」の場合は,感謝して終わる。

(8) 問題になっている場面のロールプレイの準備をし,一分程度で演じてもらう。

(9) 演者たちに,感情や心に決めたことを分かち合ってもらう。

(10) 教師が試みることのできる実行可能な解決策について,グループでブレーンストーミングする。
(11) ボランティアの教師に,一週間試してみる提案を選んでもらう。

(12) 選んだ提案を教師が練習できるように,本人が教師役になってロールプレイをする。
  また,その後,すべての演者に何を心に思ったか話してもらう。

(13) 一週間提案を試してみて,次の会議でグループに報告するように頼む。

(14) グループのメンバーにボランティアの教師に感謝するように促す。
 (後半の1時間は,「勇気づけ会議」を2回実施する予定です)


*教師による教師のための「勇気づけ会議」の流れは,
ジェーン・ネルソン+リン・ロット+H・ステファン・グレン著 会沢信彦訳
 『クラス議会で子どもが変わる アドラ−心理学でポジティブ学級づくり』 コスモス・ライブラリー社 2000年10月
の「教師による教師のための問題解決ステップと勇気づけ会議」をもとにしています。