「おぉ!これはすごいぞ!!」はし忘れゼロキャンペーン作戦 企画書(実際は赤で記入)
H16 9 17(金)
1 趣旨
1学期から取り組んできた「はし忘れ」への取組だが,はし忘れの状況は一向に改善の兆しがみられない。それどこれか,先日は係の先生に向かって「先生!みんなはしをもらいに並んでますよ。早く来て下さい。」などと,自分たちがはしを忘れたことを棚に上げて,いかにも「はヘしをきちんと貸さない教師が悪い」といわんばかりに発言する生徒も現れるしまつである。また,中には「借りて当たり前」「借りた方が楽」という雰囲気も感じられ,自ら改善していこうとしない雰囲気を十二分に感じる。
そこで,今回新たな作戦を考え,生徒たちが自分たちではし忘れの問題に対して,主体的に考え,自主管理をさせることで,教師の不必要な仕事を減らし,逆に,生徒自身の「自己責任能力」の向上をねらって今回の企画を提案する。
2 手順
(1) 生徒代表者会を開き,キャンペーンの趣旨を伝え,本企画の承認をとる。
* 何事も生徒による自己決定を大切にする。
* 代表者会のメンバーは,代議員,保安部長副部長(もしくはやる気のある者) 各学級男子2名女子2名で構成する。(2学期のリーダー選びを大切に(^^))
実際は→代議員と保安部長1名計3名で構成しました
(2) 代表者会より各学級の生徒に趣旨説明をさせる。
* 上記のキャンペーン趣旨を生徒用にを作成しなおしそれを読み上げさせる。
* 担任は,学級の全生徒がしっかり代表者の説明を聴く姿勢をとらせる。
(ここで趣旨説明をしっかり聞かせることがとても大切です)
(3) 各学級で,「どうすれば『はし忘れゼロ』が実現できるか」を考えさ,解決策を
出させる。(司会は代表委員が望ましい。)
<解決策決定の流れ>
ア 生活班でブレーンストーミングを使って解決策を出させる。
イ 各班であがってきた解決策の案をすべて黒板に書き出す。
*時間短縮のため,各班の代表者に黒板に書かせる。
ウ 一つ一つの案を読み上げ,出てきた案から効果がェありそうなものを選ばせる。
*まずは班内で3つに絞らせる。それを発表させ黒板に「正の字」を書いていく。
*基本的に一番支持された案に決める。(うまくいきそうでなくても,生徒の自己
決定にまかせる。1週間後に見直せばよい)
エ 解決策を実行sするために,必要な係や仕事があれば,それを決める。
*基本的には保安部の仕事になるが,それだと「なんで俺たちが」的な考えの生徒
も出てきて,うまく行かないことも予想されるので,「だれかこの仕事をやってく
れる人はいませんか」とこボランティアを募ってやらせるとなおよい。
*決まった解決策は,必ず目につくところにポスターにして貼る。(決めたことを
日常的に意識化させるために極めて重要。)
<例えば次のような解決策が考えられる>
○各学級にはしを準備しておく。はしをわたすのは学級の保安部。
→まずはこれだけで,教師が管理しなくてすむ。
→学級のはし忘れを管理するのは学級の仲間。それが,はしわすれに対する主体
的なかかわりを生む。
→もし,学級のはしがたりなくなったら?……それはその時で「生徒に」考えさせる。そんなことまで,担任が赤ん坊の尻を拭うように手伝う必要なない。そんなことすると生徒自身の「自己責任能力」を奪うことにもつながりかねない。自分のミスは自分で責任をとらせる。ただし「提案」はしてもよい。例えば,「他の学級にいって借りてきますか,それとも,班の友達に借りて友達とはし1本ずつで食べますか」など選択肢を与えて,やはり「生徒」が自己決定するようにさせる。さらに,そこで問題が起きるようなら学級で話合いを再度持つ。例えば学級のストックを増やすなど。まあ,そうすれば昔の「食堂屋のはし」状態になる場合も予想されるが(笑)
したがって,とりあえず,足りなくなった時は,生徒自身で判断させて食べさせ,その後に「必ず」話合いで解決策を考えさせる。話合いさせることは,前もって伝えておく。
この繰り返しが,生徒自身の自己責任能力を高めると考える。
○各班ごとに,はしをおいておくカゴか袋を準備し,それに入れて保管する。その
カゴや袋は,教卓もしくは前面のロッカーに保管する。
→給食着をおいておくのと同じ発想。こうすると置いておくので忘れない。「衛生面がきになる」という意見もあろうが,そのことはあらかじめ伝えておく。(「きちんとはしを洗ってなおすこと。ばい菌をたべることになりますよ。」など)。また「きちんと洗えない生徒もいるので不安だ」という意見もあろうが,その時は「自己責任」。まあ,「自分のはしを自分で洗えるくらいの『生きる力』」は身につけさせてもらわないと,子どもの将来のためによくありません。けれども,それでも心配なら「こうしますがよろしいですか」と通信等で連絡しておくといいかもしれません。
オ 必要なルールは先にあげたように問題が起きた時点でつくる。少なくとも2週間
(6回分)は様子を見る。(罰則やペナルティーは最初からは用いないが,考えら
れるものとしては,その生徒の自尊心を傷つけるものはつくらない。)
*ペナルティーを与えても,今回の通り,それに「慣れ」てしまったり,わざとペ
ナルティーを受けて,そのことで目立とうとする生徒が現れることが考えられるか
らである。)
(4) はし忘れの調査を継続して行い,解決策が功を奏した学級の案は他学級の新たな
解決策として紹介する。(しかしその方法を無理に薦めることはしない。あくまで
自己決定を大切にする。)
*調査は行うが,これを全体には公表しない。2週間の時点で1位だけ公表する。
以上,「『おぉ!これはすごいぞ!!』はし忘れゼロキャンペーン作戦」を企画しました。時代の変化に伴って,子どもたちも当然変化します。ということは,これまでの教師の作戦では,通用しないこともいっぱいでてきて当り前です。そんな時こそ,私たち自身の「教師力アァ〜〜ップ!」のいい機会だと,ポジティブに前向きにとらえて,「作戦」を練ってみました。文体も「u真剣だけどゲームみたいに楽しく」の発想で途中から,くだけたものにあえてしましたので,ご了承下さい。作戦の期日等は,この作戦が了承された場合にあらためてお知らせします。
実際は→学級内での話合い活動の時間が共通してとれなかったために,昼休みと放課後を使って(1)の代表者会を2回開き,その中でブレーンストーミングで話合い,それを学級におろすという形を取りました。
話合いの結果→3つの改善策が生徒たちにより決定(自己決定)されました。
1 基本的に箸は持ち帰ってきちんと洗う。
2 忘れたときの対策として,スペアになる箸をつくりカバンに入れておく
(スペアにも,割り箸は使わない):先生からの貸し出しはやめる
3 保安部が箸忘れを毎日点検する。